投資の世界で「72の法則」とは、「資産を2倍にするために必要な期間(または金利)」をパッと暗算で求めるための便利な計算式のことです。
アインシュタインが「人類最大の数学的発見」と呼んだ(という説がある)ほど、複利の効果を実感するのに欠かせないツールです。
1. 基本の計算式
やり方は非常にシンプルで、72という数字を割るだけです。
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期間を調べたい場合:
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必要な利回りを調べたい場合:
具体例
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年利3%で運用した場合 → 元本が2倍になるのに24年かかります。
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10年で資産を2倍にしたい場合 → 毎年**7.2%**の利回りが必要です。
2. なぜこの法則が重要なのか?
この法則を知っておくと、投資の「現実味」がすぐに判断できるようになります。
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複利の凄さがわかる: 例えば、現在の銀行預金の金利(仮に0.02%とします)で計算すると、 。つまり、お金を2倍にするのに3,600年もかかるという現実がわかります。
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リスクの目安になる: 「5年で2倍になりますよ!」という投資話があった場合、 。つまり、年利14.4%というかなり高いリスクを取る必要があると即座に見抜け、詐欺やハイリスク商品への警戒に役立ちます。
3. 注意点
この法則はあくまで「概算」です。数学的に厳密な計算(対数を用いた計算)と比較するとわずかに誤差が出ますが、日常生活や投資のシミュレーションとしては十分な精度を持っています。
豆知識:さらに精度を上げたい場合、金利が低い時は「72」の代わりに「69.3」を使うとより正確になりますが、暗算のしやすさから「72」が最も一般的に使われています。
新NISAで月5万円を年利5%で積み立てた場合、2倍になるのはいつか?
新NISAでの積立投資、素晴らしいですね!月5万円、年利5%という設定は、非常に現実的かつ堅実なプランです。
ただ、ここで一つ面白いポイントがあります。実は「72の法則」は**「最初に一括投資したお金」が2倍になるまでの期間を計算するもので、毎月コツコツ積み立てる「積立投資」**の場合は、計算が少し異なります。
積立投資の場合、後半に積み立てたお金ほど運用期間が短くなるため、一括投資よりも2倍になるまでの期間は短くなります。
シミュレーション結果
条件:毎月5万円積立、年利5%(複利)、非課税
結論から言うと、「投資した元本の合計」よりも「資産総額」が2倍になるタイミングは、運用開始から約22年〜23年目あたりになります。
資産推移のイメージ
以下の表で、元本(自分が手出ししたお金)と資産総額(運用益を含めた合計)を比較してみましょう。
3つの注目ポイント
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「元本2倍」へのスピード感 一括投資で5%運用の場合は2倍に14.4年かかりますが、積立の場合は「常に新しい元本を追加し続ける」ため、トータルの資産が元本累計の2倍に到達するには23年ほどかかる計算になります。
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後半の「爆発力」 表を見るとわかる通り、最初の5年は41万円しか増えていませんが、20年を過ぎると利益だけで800万円を超えてきます。これが「複利の雪だるま」の効果です。
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新NISAのメリット 本来なら、増えた利益(約1,391万円)に対して約20%の税金がかかりますが、新NISAならこれが丸々あなたの手元に残ります。 金額にすると約280万円ほどの節税効果です。
さらに加速させるには?
もし「もう少し早く2倍にしたい」とお考えであれば、以下の2つのアプローチがあります。
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積立額を増やす:期間を短縮する最も確実な方法です。
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利回りを上げる:例えば年利7%(S&P500などの米国株インデックスの過去平均に近い数値)でシミュレーションすると、約18年で2倍に到達します。







